【落語】無精ひげ
えー、お芝居というものは、幕が下りても心の中で続くことがございます。
役者の演じた人物にすっかり夢中になって、家へ帰ってからも、その人物のまねをする人がいる。
もっとも、まねるところを間違えますと、家の中が大変なことに ...
【落語】預かりもの
えー、買い物をすると、店員さんが「お代をお預かりします」と言います。
丁寧な言い方ですが、よく考えると、預かったものは返すのが普通です。
お金を渡しただけなのに、預けた気分になる人がいたようでして。
【落語】戸締まり
えー、戸締まりは家を守る大事な習慣ですが、鍵を掛けることに夢中になりますと、守った家へ自分が入れなくなることもございます。
長屋の用心深い男が、戸締まりの腕前を見せようとして、思わぬところで締め出される一席です。
【落語】骨なしの魚
えー、人は便利なものを一度知ってしまうと、次からは少しの手間も惜しくなるものでございます。
魚を食べるときも、身は欲しいが骨は面倒。
骨をよけるくらいなら、最初からなければいい――そんな都合のよい注文をする人もいるよう ...
【落語】おつり釣り
えー、買い物をすると、品物の値段より多くお金を出したときに「おつり」が返ってきます。
小銭を何枚も受け取ると、財布が急に重くなったように感じるものです。
ところが「おつり」という言葉を、買い物ではなく魚釣りの話だと思い ...
【落語】まめな亭主
えー、買い物の前に冷蔵庫を開けて、何が残っているか確かめるのは、暮らしの小さな習慣でございます。
ところが、豆が一袋あるだけで「今日はまめに料理をしよう」と思う人もいれば、「豆があるから、まめな暮らしをしている」と安心してしま ...
【落語】無礼講
えー、「無礼講」という言葉がございます。
堅苦しいあいさつや身分の差を忘れて、皆で気楽に楽しもうという宴会のことです。
ただし、礼儀をなくしてよいのであって、勘定までなくしてよいわけではありません。
ところ ...
【落語】柿の書き入れ
えー、「かき入れ時」という言葉は、商売が忙しくなって、帳簿に売上を書き入れる時期という意味でございます。
秋の店先に柿が並びますと、まさに商売の書き入れ時。
ところが言葉を文字どおりに受け取りますと、売るはずの柿まで帳 ...
【落語】予約の予約
えー、人気の店へ行くときは、空いているかどうかより先に、予約ができるかを確かめる習慣がつきました。
スマートフォンで日にちと人数を入れれば済む便利な世の中ですが、「予約」という言葉だけでは、何を押さえたのか分からないこともござ ...
【落語】壁の耳
えー、誰かにお願いをするとき、いきなり本人へ向かうより、ひとりで言い方を練習してから出かける人がいます。
頼みごとは内容より、切り出し方のほうが難しいこともありますからね。
ただ、長屋でひとりごとの練習をしますと、 ...